記事公開日
最終更新日
中小企業にこそ知ってほしい!社長が知らない社員の伸びしろ

中小企業こそ知ってほしい!社長が知らない社員の伸びしろ
OECDのPIAACレポートが2024年12月1日に発表されました。この調査結果は、日本の労働者が持つポテンシャルの高さを示しており、特に人材育成に課題を抱える中小企業にとって、大きなヒントが隠されています。

中小企業こそ知ってほしい!社長が知らない社員の伸びしろ
成人力調査(PIAAC)とは何か?
PIAACとは "Programme for the International Assessment of Adult Competencies" の略で、日本語では「国際成人力調査」と訳されます。これは、16歳から65歳までの成人を対象とした学習到達度(スキル)の調査です。若年層では学校教育の、中・高年齢層ではその後のキャリアや生涯学習の成果を示す指標と考えられています。
調査はOECD加盟国を中心とした31の国・地域で実施され、「習熟度」は以下の3つの分野で評価されます。
- 読解力:社会生活に必要な文書情報を理解し、活用する力
- 数的思考力:数学的な情報を扱い、判断する力
- 問題解決適応力:デジタル環境において、目標達成のために認知・メタ認知プロセスを駆使する力
特に「問題解決適応力」は、変化の激しい現代社会で求められる新しいスキルとして、今回の調査から追加されました。
日本の驚くべき調査結果
調査結果によると、日本の順位は以下の通り、世界トップクラスであることが示されました。
読解力:2位 (1位はフィンランド)
数的思考力:2位 (1位はフィンランド)
問題解決適応力:1位 (フィンランドと同点1位)
この結果は、日本の労働者が持つ基礎的なスキルや、新しい課題に対応する能力が非常に高いレベルにあることを客観的に証明しています。
この結果が中小企業に示すもの
実際の調査結果には回答者の社会的・経済的背景データも含まれており、詳細な分析が可能です。報告書はOECDのウェブサイトで和文で確認できますが、このデータが示す最も重要な点は、日本の労働者が持つ高いポテンシャルが、必ずしも企業内で十分に活かされていない可能性があるということです。
もし、あなたの会社で「社員がなかなか育たない」「指示待ちで自律的に動かない」といった課題を感じているなら、それは社員の能力不足ではなく、彼らの持つ高いスキルを引き出すための環境や育成方法に改善の余地があるのかもしれません。この隠れた「伸びしろ」に気づき、適切なアプローチを行うことが、中小企業の成長の鍵となります。
より詳細な分析や、貴社の状況に合わせた人材育成のヒントをまとめた資料をご用意しております。ぜひご活用ください。
