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後知恵バイアス (Hindsight Bias)

後知恵バイアス (Hindsight Bias) について
後知恵バイアスとは?
後知恵バイアス(あとぢえバイアス)とは、物事が起きてしまった後に、まるでその結果を最初から予測できていたかのように考えてしまう人間の認知的な傾向のことです。
「だから言ったじゃないか」「やっぱりこうなると思った」といった感情や発言が、その典型的な例です。実際には事前に予測することが困難であったとしても、結果を知ってしまうと、その結果が起こるべくして起こった必然的なものであるかのように感じてしまいます。
具体例
- 選挙やスポーツの試合: ある候補者が選挙に勝ったり、あるチームが試合に勝ったりした後で、「当然この人が勝つと思っていたよ」と主張する。
- 株価の変動: 株価が暴落した後に、「こうなることは最初から分かっていた。もっと早く売っておくべきだった」と後悔する。
- 歴史的な出来事: 歴史上の出来事について、「なぜ当時の人々はこんな単純な間違いを犯したのか」と、結果を知っている現代の視点から過去の判断を批判的に見てしまう。
なぜ起こるのか?
このバイアスは、結果を知ることで、脳が過去の記憶や情報をその結果に都合よくつなぎ合わせ、再構築してしまうために起こると考えられています。これにより、過去の出来事から客観的に教訓を学ぶことが難しくなる場合があります。